MONOmonologueモノ(物→コレクション)とMONO(モノラルサウンド→レコード)をこよなく愛するオヤジの徒然日記。

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JJさんがやってきた 09:24

植草甚一さんは特別な存在だ。
私の、ひとつ上の世代が憧れた粋人である。
つまり、小西康陽さん、坪内祐三さんといった人をとおして私は植草甚一さんを知った、ということだ。
植草甚一さんは、昭和54年(79年)に亡くなっている。
それは、私が小学校3年か4年のころだ。
植草甚一さんの存在に、文章でもテレビでもラジオでも、直接触れたことはない。

植草甚一さんを描いた評伝や雑誌の特集が好きだ。
正直に言えば、本人の作品よりずっと好きだ。
タイトルにひかれて何冊かトライしたものの、読み切った作品はたぶん無い(笑)。
でも、タイトルが魅力的で、装丁が素晴らしくって、本棚に並ぶと嬉しい背表紙の本なのだ。

11月の南部古書会館での古書市には、何冊も彼の本が並んでいた。
サイン本が何冊かあった。
木島始さんへの献呈署名入りという、ため息もののお宝も混じっていた。
晶文社の植草甚一スクラップブックもずらりと並んでいた。
私はとびきりリーズナブルな値段のサイン本を一冊頂いてきた。
嬉しい。


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コクナイバンオビツキ 21:10

私がレコードを買い出したのは中学生のころ。
およそ30年前のことだ。
CDが登場する少し前で、レコードが音楽メディアの王様だった。
レコードが欲しくても、おこずかいで暮らす中学生には、月1枚2枚のレコードを買うのがやっとだった。
買うレコードは「国内盤」だった。
国内盤とは、日本製のレコードということだ。
国内盤のジャケットにかならず宣伝文句の印刷された帯がかけてあった。
私にとって音楽とは、洋楽のことだった。
洋楽の国内盤レコードには、解説と歌詞カードが封入されていた。
歌詞カードには原語と日本語訳が併記されていた。
帯、解説、歌詞カードはとても貴重な情報源だった。
今のように、なんでもネット検索できて音源・映像がすぐに手に入る時代ではなかった。
数文字程度の情報を入手するため、数センチ角の写真を入手するために雑誌を必死でチェックする、そんな時代だった。

ほどなく中古盤屋の存在を知り、新品より安いことになにより魅力を感じた。
中古盤の価格は、定価の2/3くらいだった。
中古盤屋では、輸入盤も扱っていた。
国内盤輸入盤どちらの中古盤もあったが、欲しいのはだんぜん国内盤だった。
いまでこそ「オリジナル盤(アーティストの本国で最初にプレスされたレコード。アメリカ人アーティストの場合にはアメリカ盤がオリジナル)」などと騒いでいるが、私にとって長らく中古の国内盤がターゲットだった。
輸入中古盤は値段が安いのだけれど、しかたなく買う、というかんじだった。
「今日は持ち合わせが少ないし、目ぼしいレコードもないから、これでいっか」というような。
その頃の輸入盤といえば、ジャケットの紙質も悪いしレコード盤もぺらぺらで安っぽかった。
帯も無いし、解説も無い。
歌詞カードはたまについていたが、対訳はぜったいに無い。

オリジナル盤を昔は「廃盤」といったものだが高値の華だった。
東京に来るまで廃盤なんてまったく知らなかった。
ディスクユニオンなどの壁に飾ってある廃盤にはビックリするような値段が付いていた。
それらはあくまで見るためだけのものだった。

廃盤専門店というのもあって、その手の店はとにかく敷居が高かった。
渋谷の「JARO」とか入るのも怖くて。
ここ、レコスケ君の「鬼瓦レコード」のモデルの店である。
20代の頃、勇気をふり絞り細い階段をおりて店に入ってみた。
店は信じられないくらい狭く、そこにぎっしり貴重なレコードがつまっていた。
入るとすぐに「どんなレコード探してるの?」とおやじさんに声をかけられた。
思ってもみない展開に「ええっと…」と言葉に詰まってしまった。
こんな風に話しかけられるなんて想像していなかったのだ。
試されている!とも感じた。
やっとのことで思いついたタイトルは「スタンゲッツ/ウェストコーストジャズ」だった。
おやじさんが棚から数枚抜いてきたのは、オリジナルとセカンドプレスで、セカンドでも2万円超えていた。
ビックリして目を丸くしていたのだろう、「これでも良心的な値段だと思うよ」とかなんとか言われたけれど、すごすごと逃げ出してしまった。

良い思い出、ではある。

今でも「JARO」の前を通ると、そんなことを思い出す。
つぶれる廃盤店が多い昨今、店が存在しているだけでとホッとするのだが、店中には決して入らない(笑)

閑話休題。

写真はこの間みつけたライ・クーダーの「ブーマーズ・ストーリー」。
見事なコンディションの帯が付いた国内盤初回盤だった。
帯の緑色が昭和40〜50年代ワーナー国内盤の特徴であろう。
「流れ者の物語」なんてつけられた日本語タイトルや小倉エージさんの解説が嬉しいのである。
素敵じゃないか。
嬉しくなってしまった。
近頃は輸入盤を優先していたのだが、かつて自分が国内盤を探していたころの記憶がよみがえってきた。
私がレコードを買いだしたのは、このレコードの発売より10年くらいあとのことではあるが。

当時、中古盤屋の値札につけられた「国内盤帯付き」という文句はなによりの殺し文句だった。





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