私が持って帰ったレジ袋を、娘がのぞきこんでいる。
何かかいいものが入ってないかと期待しているのだ。
例えば、お菓子とか。
「残念でした、何も無いよ」
中に入っているのはコーヒードリップ用のペーパーフィルターとフェイスタオルだ。
どちらも100円ショップで買ってきたもの。
娘はフェイスタオルを手に取って言った。
「なんだ、レコード拭く用か…」
そうなのである。
私は100円ショップでマイクロファイバータオルを見つけ、レコード拭きに試す価値がある、と買った。
決していつも使っているという訳ではない。
娘は、レジ袋に入っていたタオルを見た瞬間、察知したのだ。
やるなあ。
写真は真っ先に磨いたレコード。
Herbie Hancock/ Inventions and Dimensions (Blue Note 4147)
ブルーノートのレコードを買ったのは久しぶりである。
NYラベルのモノラル盤が国内盤のような値段だったのは何かの間違いかもしれない。
あるいは、ジャズという音楽フォーマットからはみ出したこのレコードの内容によるのだろうか。
私はとてもラッキーだった。
このタイミングでこのレコードに出会わなければ「ジャズっぽくない」と聞く耳を持てなかったかもしれない。
現代音楽、ミニマル・ミュージックからの流れを感じる、実に60年代のニューヨーク的なレコードだ。
無機質でありながら、とてつもないグルーヴを秘めている。
マイクロファイバータオルを使った感想は、実に磨きやすいのだが、音質改善に関しては、フツー(笑)。
しばらく継続的に少し試してみようと思う。