MONOmonologueモノ(物→コレクション)とMONO(モノラルサウンド→レコード)をこよなく愛するオヤジの徒然日記。

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| - | - | - | posted by スポンサードリンク
OUT OF THE SIXTIES 00:19

中目黒駅のすぐ前、山手通りに面した入り口からぎしぎしと音を立てる細い階段を上る。
アート系洋書店「アート・バード・ブックス」の入り口に立つ。
どこか入ることをためらわせるような気配がある。
それは知らない世界を覗き観る「ためらい」である。
ためらうような「知らない世界」とは?
例えば、澁澤龍彦の名前からイメージするような禁断の世界と言ったら伝わるだろうか。
太陽光の届かないところで、太陽光を浴びることの無い人たちが織りなす世界、とでも言おうか。
実際どうだったのかは分からないが店内の装飾にはヴェルヴェットがあしらわれていたかもしれない。
昼間でも薄暗い店内は「アート系洋書店」から想像するであろうオシャレな雰囲気とは少し違っている。

引き戸を開けて左右に細長い店内に入る。
右側には天井までの書棚に本が雑然と並び、左側にはうずたかく積まれた本の向こうに店主の気配が感じられる。
窓は無くいつも薄暗く蛍光灯がついていた。
店内は数えきれない程の洋書でいっぱいで、その多くはアートやデザイン関連の本だった。
ハードカヴァ、ソフトカヴァ、ペイパーバック、新刊、古書、雑誌やバックナンバー。
店内は不思議にシンとしていて、それは決して緊張感をともなうような静けさではなくて、手に取るビジュアル本の世界にすっと入っていくためのBGMのような静けさだった。

写真は、デニス・ホッパーが86年に出版した写真集「OUT OF THE SIXTIES」(TWELVETREES PRESS刊)である。
これはアート・バード・ブックスで購入したハードカヴァ。
買ったのはたぶんこのお店ができて間もない頃だったと思う。
今から10数年前のことだろう。

「OUT OF THE SIXTIES」は、ケネディ暗殺ではじまり、ロデオの会場を去る無名のカウボーイのスナップショットで終わる写真集だ。
これは彼自身が撮影した1960年代の残像である。
ファクトリー時代のウォーホルがいる。
ラウシェンバーグがいてリキテンスタインがいる。
ポール・ニューマンがいてピーター・フォンダがいる。
ブライアン・ジョーンズがいて、フィル・スペクターがいる。
これは彼からの自身の青春時代へのオマージュでありレクイエムなのだろう。

最近の中目黒駅周辺しか知らない人には、かつての雑然とした路地やガード下に飲食店のひしめく野暮ったくいかがわしさ漂う一角だったことは想像出来ないかもしれない。
ぴかぴかのビルと風通しの良い広場、そびえ立つタワーマンション。
川岸にあった、ぽっかり何も無い空き地は立派な公園になった。
目黒銀座にあった銭湯はすべて姿を消した。
古びた商店は次々に素敵なショップの入るマンションになっていく。
そして今も駅周辺はもの凄い勢いで姿を変えている。

アート・バード・ブックスは山手通りの拡張工事のために移転してしまった。
山手通りの地下には首都高速道路が通るのだそう。
街はこんな風に変わってゆく。


  映画「イージー・ライダー」で監督・主演として米国の反体制の若者を斬新に描いた
  デニス・ホッパーさんが29日、前立腺がんの合併症のため、ロサンゼルス近郊の自宅
  で死去した。
  74歳だった。
  米メディアがホッパーさんの友人の話などとして一斉に伝えた。
  末期の前立腺がんで闘病中で、家族や親しい関係者らに最期をみとられたという。


JUGEMテーマ:アート・デザイン
MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| ART & DESIGN | comments(0) | trackbacks(0) | posted by mono-mono
EVERYDAY I READ THE BOOK 21:55

1冊の本を読み終えず途中でやめてしまうことがある。
小説であったり、評論であったり、随筆であったり、文章に馴染めなかったり、その世界に入って行けなかったり、内容に違和感を感じたり、理由はさまざまだ。
明らかに面白くなくてやめるのはしょうがないとしても、読みはじめた本を途中でやめることに一抹のやましさを感じていた。
なんとはなしに罪悪感を感じてしまっていた。

それは何に対して?

まずは作者に対して、そして作品に対して失礼な気がする。
次に、言葉にすると少々大げさに響くかもしれないが書物の神様というかそういう存在に対して懺悔したくなるような気持ちが湧いてくる。
すみません私はこの本を途中で投げ出してしまいました、というような。
それは、本をうっかり踏んでしまったり、粗末に扱ってしまった時に申し訳なく感じるのと同じ対象でもあったりする。
しかし、たかだか「紙」である本に対して感じるこのような感情は一体何なのであろうか。
本は大事にするべきであるとの幼い頃からの教育、刷り込みの結果なのだろうか。
「言霊」なんていう言葉もあるが「本」という物理的存在に「言霊」宿っているのだろうか。
違う気もする。

また、1冊の本を読み通すことが出来ない自分に対して不甲斐なさのような気持ちがつきまとうのである。
集中力、あるいは理解力が足りないのではないか、という自問自答。
読み通すことが出来ないのは自分側の問題であると感じているのである。

とはいえ、そんな感情も歳を取るにしたがって変化してきている。
責任は自分だけにある、という前提が果たして正しいのか?という疑問。
歳を取ると少しずつ厚かましくなるひとも多いようだがこれもその一例なのか?
いやいや、ある本に没入できないからといってそれが自分だけの問題ではないだろう。
作者との相性もあるし、今イチな本だってたくさんあるさ、という開き直りである(笑)
もっとも、評価の定まらない本ならそんな言い訳(?)も有効だが、過去の名作の場合そうもいかない。
となるとやはり自分の問題なのか?

この頃では、馴染めない本もあるさ、と割り切ることが出来るようになってきている。
人生で読書に費やすことが出来る時間は限られているのだからフィットしない本を無理してまで読むことはない、と気持ちを切り替えるのだ。
一度読むのをやめてそれっきり、ということもあるが、気になってときどき手に取る本も多い。
タイミングによって読めなかった本が後にすらすらと読めることもままある。
しかしいつも同じところで読めなくなる本も、ある。
もっとも、大好きだったはずの本を後になって読み返してみたらそれほどひかれなくなっていた、ということだってある。

好きな作家も変わるし、好みのジャンルも変わる。
本とのつきあい方も歳と共に変わる。
今になって思うのは、興味の範囲を絞りすぎないようが良い、ということ。
これは本に限った話ではないが、歳を取ると共に強く思うのである。
放っておくと新しいことへの興味が湧かなくなってしまうからね(笑)

近頃は、買ったままで読む日を待ついわゆる「ツンドク(積ん読)」のほうも増える一方なのだったりする(笑)
困ったことだ。






JUGEMテーマ:つぶやき。


MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| ESSAY | comments(4) | trackbacks(0) | posted by mono-mono
アツイアツイアツイ 23:04

今日は暑かった。
暑かったけどカラッとしてて気持ちがよかった。
緑が濃くて、空が青くて、空気がキラキラしていた。
こんな日は仕事どころじゃないけれど、そうもいかないんだなァ(笑)

YouTubeで見つけたWILCOの「YOU ARE MY FACE」。
これは今日の気分にぴったりな優しい風を感じる曲。
これは彼らのひとつ前のアルバム「SKY BLUE SKY」から。

よろしければどうぞ。









JUGEMテーマ:No Music, No Life
MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| mono-mono | comments(0) | trackbacks(0) | posted by mono-mono
おじいちゃんの絵 3 22:27

今回も祖父の絵である。
これは「コドモアサヒ」の昭和13年12月号に掲載されたモノである。
明るくモダンな雰囲気は突如として失われている。
たったの1年に間にこのような変化が起きたことに驚く。
ある意味こちらのほうが昭和10年代のイメージにはふさわしいのかもしれない。
つまりは戦争の時代という認識。
しかし恐ろしい。
時代とはこのように一瞬にして空気を変えてしまうのだろう。
これもまた確かに祖父の絵なのである。



JUGEMテーマ:アート・デザイン
MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| ART & DESIGN | comments(4) | trackbacks(0) | posted by mono-mono
おじいちゃんの絵 2 00:01

前回に続き、「コドモノクニ」に掲載された祖父の絵である。
なんと、表紙も手がけている。

戦災で焼けてしまったため、彼の仕事は家族の元にまったく残されていない。
なんとか彼の足跡を辿ることが出来ないものかと思うものの、どこから手をつけて良いのか分からない。
彼の作品を出来るだけ集めたい、というのが私の野望である。


JUGEMテーマ:アート・デザイン
MONO商店入口

WEBショップ「MONO商店」は小さなお店です
音楽が大好きなあなたへ
もっと音楽を楽しむための
ささやかなMONO(モノ)をお届けします
>>上の画像をクリックしてください<<

| ART & DESIGN | comments(8) | trackbacks(0) | posted by mono-mono
| 1/3 | >>