「プレイボーイ」という言葉には皆さんそれぞれにイメージがあるだろう。
そのイメージの強烈さゆえ、眉をひそめるご婦人もいらっしゃるのではないか。
もともとは「遊び人」や「モテ男」といった意味なのだと思う。
きっと、嫉妬や羨望、軽蔑とともに囁かれた言葉ではないか。
その後ある雑誌の名に冠せられ、いよいよ決定的なイメージを持つようになった。
皆さんご存知の雑誌、「PLAYBOY」である。
「PLAYBOY」といえば、大方の印象は「エロ雑誌」であろう。
ヌードグラビアが載っているので決して間違った認識ではないが、この雑誌の魅力はそれだけでは無い。
硬派なドキュメンタリー記事などの載った志しの高い「大人の男性のためのエンターテイメント誌」なのだ。
では、どの辺にその志しの高さが現れているかというと…。
エっと、どこだろ?(笑)
ウィキペディアによると以下の通り。
『PLAYBOY』(プレイボーイ)は、1953年にアメリカ合衆国のヒュー・ヘフナー
らによって創刊された成人向け娯楽雑誌である。
(中略)
女性のヌード写真に加えてファッション、スポーツ、セレブリティのトピックや、
著名な作家(アーサー・C・クラークなど)による短編小説などを掲載。政治上
の係争点についてリベラルな見解を表明することでも知られている。
(中略)
「プレイボーイ・インタビュー」は、その攻撃的なスタイルと取材・撮影に通常
7時間から10時間程度かける手間をかけたプロセスが有名になっている。
1962年9月号(9巻9号)のマイルス・デイヴィスの回から始まり、以後、
ジョン・レノン、フィデル・カストロ、マルコムX、カート・ヴォネガット、
サルバドール・ダリ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、
ジャン=ポール・サルトル、モハメド・アリ、スティーブ・ジョブズといった
セレブリティが招かれている。
なお、過去に起用されたインタビュアーにはアレックス・ヘイリーや
アルビン・トフラーなどがいる。
どうです、なかなかの志しでしょ(笑)
この度、縁あって70年前後の3冊を入手した。
しかし英語を読めず、また読む気もない私にはこの志しは今イチ伝わってこないのも事実。
ぱらぱらとグラビアや広告、イラストなどを眺めるばかりである(笑)
この素敵なプレイメイトもいまではおばあちゃんなんだろうなァ、なんて感慨にひたってみたりして。
また私のようなジャズ好きには、この雑誌の人気投票によって選ばれたメンバーによる「The Playboy Jazz All-Stars」というレコードも有名だ。
なにしろこのレコード、レーナード・フェザーが企画し、コロンビア・レコードのジョージ・アヴァキアンとヴァーヴのノーマン・グランツが製作協力、マスタリング・スーパーヴァイザーはコンテンポラリー・レコードのレスター・ケーニッヒというから驚きである。
2枚組のレコードジャケットを開くとヌードグラビアが!なんてことは決して無い(笑)
ストレートアヘッドのとても良く出来たコンピレーションアルバムである。
詳しくは拙ブログの過去の記事を参照いただきたい。
PLAYBOYのレコード、溝アリ
PLAYBOY Vol.2、国内盤、溝アリ
ちなみに3タイトル出ているこのシリーズの「VOL.3」は未だ手に入らないどころか、見かけたことすら無い。
なにしろボックス入りの3枚組らしい。
このような男性誌によるジャズの人気投票企画では「エスクァイア」が有名であるが、PLAYBOYの創刊者ヒュー・ヘフナーは「エスクァイア」出身だそうである。
納得。
そうそう、日本において間違えていけないのは「週間プレイボーイ」と、ここでいう「PLAYBOY」はちょっと違うということだ。
もちろん「週間プレイボーイ」もいまでも大いにがんばっている成年誌だが、昨年惜しまれつつ休刊してしまった「月刊プレイボーイ」こそが「PLAYBOY」誌の日本版であった。
アメリカ直輸入の(笑)プレイメイトのグラビアと読み応えのある硬派な特集記事が魅力であった。
藤原新也の「全東洋街道」もこの「月刊プレイボーイ」での連載をまとめられたものである。
なるほど、週間プレイボーイにプレイメイトは登場しないもんね(笑)
また、PLAYBOY紙面の美しさはデザイン業界でも有名である。
あの美しいグラビアには訳があるのだ!なんて。
まあほとんどの人にはそんなことどうでも良いか(笑)