わが家で使っている椅子は「北欧デザインの父」とも呼ばれる、コーレ・クリント(1888〜1954)のデザインのモノ。
デンマーク、コペンハーゲンにあるグルントヴィ教会のためにデザインされたので、通称チャーチ・チェアと呼ばれています。
かなり年期の入ったものを中古で購入したこともあって、少し前から座面のペーパーコードが切れてきてしまっておりました。
まあ、チビたちがこの上に乗っかってバインバインやってればしょうがないですね(笑)
直したいと思いながら「ペーパーコードの張り替え修理は送料入れて1脚2万円は下らないらしい」とのことで、どうしたものかと考えていたのです。
買い替えるのももったいないし…。
この椅子に出会うまで、さんざんいろいろな椅子を探しに探すこと数年。
Yチェアだって、セブンチェアだって、J39だっていい椅子だけど、わが家にイイ椅子を見つけたい!と粘ったのです。
なければないで、これらはいつでも手に入るんだし。
最終的には北欧からヴィンテージを2脚取寄せることになったのがチャーチ・チェアだったという訳です。
この椅子の座面は、ペーパーコードつまり荷造り紐みたいなカミヒモで編み込んであります。
素材が手に入れば自分で修理出来そうにも思えます。
家具修理本などで編み方が紹介されていないかと探してみたのですがいまいち見つりませんでした。
Yチェアなどの座面もこのペーパーコードで編まれていますが、みんな自分じゃ張り替えないのかなァ。
ネット検索で編み方を探してみると・・・さすがにいくつか出てきますねェ。
やってみて駄目ならそのときは修正に出せばいいのだから、ということでペーパーコードを注文してみました。
到着後早々に修理スタート!
って、こんな風に修理を初めたのが実はゴールデンウィーク(笑)
やってみると…やはり難しい(汗)
基本的な編み方はとてもシンプルなので、やってやれないことはないのです。
でも、編んでいる紐へのテンションの掛け方が分からず、進めていくと辻褄が合わなくなってくる。
何度かほどいてはやり直しているうちに、手はボロボロ、中腰の体勢なので腰はバキバキ、あげく上手くいかずにイライラがつのり・・・。
あえなく撃沈。
まあなんとか座れる状態にはしましたが…。
トホホ。
そんで、このお盆休み。
ナ〜ンも予定いれずにゴロゴロしていたのですが、この椅子の問題はズ〜ット気になっていたこともあり、よしやってしまえ!ということで仕切り直し。
今回は思い切って編み方を変えての再チャレンジです。
比較的やさしいといわれる「カノコ編み」でいってみました。
さすがになんとか仕上がりました。
写真はそのビフォー・アフター。
カノコ編みは、きっちり作業を進めていけば何とかなる編み方なんで、写真右のとおりにできあがりました。
フ〜ッ。
そうはいいってもかなり疲れました。
都合、8時間程はかかったでしょうか。
座面の裏側も同じように編むのが強度的には良いそうですが、そこまではしていません。
しかし、パリっと張られた座面が非常に気持ちよいです、ウシシ。
汗だらだらでがんばったかいがあったというものです(笑)
これなら中途半端に辻褄合わせたもう1脚も近いうちにがんばってみる気になりました(笑)
アア、懸案事項が1つ片付いてよかった、よかった。