yomunelさんのブログで、「片岡義男.com」というサイトがあり、少し前から毎朝5時30分に1つのエッセイがアップされるようになっていることを知った。
毎朝、片岡義男の本を本棚から1冊選び、エッセイを1篇ずつ読んでいけばいいではないか。それとおんなじことではないのか。でも全然違うんだな、これが。トーストを焼き、コーヒーをいれて、さてさて今日はどんなエッセイがチョイスされているんだろうとわくわくしながらホームページを開く楽しみがある。
まったくである。
たしか浅井慎平さんだったとおもうのだが「街角でふいに聴こえてくるビートルズは格別」というようなことをおっしゃっておられた。
自分から読んだり聴いたりするのとはちがう不意打ちの良さって確かにある。
その日は五反田で古書市の日だった。
ちょっと早めにでて、途中にあるスイッチコーヒーで一杯頂こうと思ったのだ。
9時すぎに自転車で家を出た。
スイッチコーヒーに着いてみると、残念ながら10時開店だった。
開店まで待つか、はやく着いてしまうが古書市へ行くか、迷いつつも古書市へ。
南部古書会館一階のガレージセール会場はすでに大盛況だった。
二階への階段にも行列ができているではないか。
ビックリポンだ。
古書市の初日、朝一にきたことはそう言えば無かったのでこの熱気には驚いた。
圧倒されつつガレージのすいているはじっこの本をながめて時間をつぶす。
10時15分くらいになって、二階も少し落ち着いてきたかな、と二階へ上がってみた。
古書市ではいつもそうなのだが、書棚と、皆さんの熱気に慣れるのに時間が必要なのである。
本の背表紙の文字が上手くとらえられない。
あちらの棚、こちらの棚と気がはやってしまいきょろきょろしてしまう、落ち着かない。
そんな中、私の目に飛び込んできたのは、ひとやまかかえたお兄さんの本の中にあった一冊の背表紙だった。
そこには、片岡義男「ぼくはプレスリーが大好き」があった。
なんてこった、三一書房の初版じゃないか。
ゆずってくださいなんて言えないし、お兄さん書棚に戻さないかなとも思うが、おシャレ系古書店でもやっているんじゃないかという雰囲気の方であった。
残念、無理そうだ。
せめてあれがいくらだったか知りたい気もするが、知らないほうが良い気もする。
でもってお店ではいくらで売るのかな?
むしろそっちの方が知りたいかも。
その日の収穫は、柳宗民「雑草ノオト1・2」、大竹 伸朗「聴こえない音、見えない絵」のサイン本。
そうそう、帰り道にある古本屋さんで島本理生のサイン本も見つけた。
ラッキー。
「片岡義男.com」を見ていたら、片岡義男を特集した「BOOK5」というリトルプレスがあることを知った。
2014年1月号である。
知らなかったのがとてもくやしい。
特集のタイトルは「私たちは今日も、片岡義男を読む」。
堀江敏幸、大竹昭子、津野海太郎などのといった書き手の名前が並んでる。
猛烈に欲しくなってくる。
BOOK5を出しているトマソン社のサイトをみると、渋谷のブックファーストで最新号を扱っていることが分かった。
あそこならきっとバックナンバーもあるに違いない、と猛然とダッシュしてしまった(笑)。
そして入手できたのは写真の通りである。
嬉しい。
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