MONOmonologueモノ(物→コレクション)とMONO(モノラルサウンド→レコード)をこよなく愛するオヤジの徒然日記。

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デジタルはアナログを目指す 22:12

かつて読んだ、デジタルはアナログを目指す、という言葉が忘れられない。
これはオーディオについて語られた言葉である。
つまり、コンパクトディスクだとかデジタルだとか言ったって、音楽メディアとして完成の域にあるレコードの音質にいかに近づけるかを競っているだけじゃないか、ということだ。
この言葉は、CDが一般に広く普及し、オーディオにデジタルの時代が来たと言われていた頃のモノと思われる。
レコードはもはや時代遅れになり、完全に無くなってしまうのではないかと思われていた時代が確かにあった。
90年に、代表的なレコード針メーカーである「ナガオカ」が倒産し、多くの人がこれをアナログ時代の終わりが来たと思ったことだろう。
私自身、いよいよCD一本でいかないとなあ、と思ったことを覚えている。
大学に入学した頃のことだった。
遠からずレコードは廃れるだろうと思った。
時代は間違いなくそのように進んでいたはずだ。

「デジタルはアナログを目指す」
この言葉を読んだ時はそれほどでもなかった。
言わんとすることをはっきりと理解出来なかった。
「どうしてデジタルがアナログを目指さなくてはいけないのか?」
しかしその後も私の胸にずしりと残り、折に触れて思い出された。
もとはオーディオについて語られた言葉であるが、コンピュータの普及した世界において、これほど本質を突いた言葉も無い、と今は思う。
PC、インターネットにおいて実験され実現されてきたすべてはまさに、アナログ世界の再現に他ならない。
現在皆の注目を集めている電子書籍は、「本」の再現だ。
電子書籍アプリでのページをめくるという行為は、いかに「本」の読み心地を再現するかに腐心しているとはいえないか。
イラストレーターの友人は、ペンタブレットでイラストを描くようになって久しいが、機材がバージョンアップするたびに筆や鉛筆で描いている感覚に近くなる、と言う。
それなら筆や鉛筆のままでも良かったじゃないか、と笑って言う。

「デジタルはアナログを目指す」
これは、一関にあるジャズ喫茶「ベイシー」のご主人である菅原氏の言葉だ。
早速、本棚から<ジャズ喫茶「ベイシー」の選択>を引っ張りだしてその箇所を探してみた。
引用してみよう。

  ある雑誌にぼくは「デジタルは今後限りなくアナログに近づこうと変な努力をする悲劇のヒロイン
  だ」みたいなことを書いた憶えがあるが、本当は喜劇的だと思っている。
  (中略)
  ぼくは、誰がなんといおうとアナログレコードの音が好きだ。

この言葉が、いつ菅原氏によって書かれたのかも気になる。
いつ書かれたにしろ相当な見識である。
私の持っている<ジャズ喫茶「ベイシー」の選択>は、01年に出た講談社+α文庫版である。
オリジナルは、93年に出た単行本である。
その単行本はもともと、ステレオサウンド誌の連載「ぼくとジムランの酒とばらの日々」をまとめたものである。
「ぼくとジムランの酒とばらの日々」がステレオサウンド誌に連載されていたのが、88〜92年であり、推察するに90年前後にこの言葉は書かれたのだろう。
なんと、先見の明があり、示唆に富んだ言葉だろう。

今となっては誰もレコードが無くなるとは思っていない。
レコードよりむしろ、CDの存続が危ぶまれる時代になってきてしまった。
CDは確実にデータ配信に取って代わられつつある。
一方でレコードは意外に健闘している。
古い貴重なレコードは現在も活発に取引されている。
そして、レコードを再開した、という音楽好きもゆるやかに増えている。
いっときは風前の灯だったレコードプレイヤーやカートリッジも、普及品から高級品までさまざまな選択肢が用意されている。
また、クラブDJの活躍によってレコードはオシャレアイテムにまで存在が高まってもいる。
映画「3丁目の夕日」のヒットで、失われつつあるレコードを懐かしむ人々も多い。
もっとも、そのような人たちは、「レコードってパチパチいうのが良いよね」とか、「レコードは優しい音がする」などと言う。
これらは驚くべき誤解である。
レコードは懐かしさの増幅装置では決してない。
レコードで音楽を楽しむ人は、レコードでこそ音楽が楽しめると思っているのだ。
<ジャズ喫茶「ベイシー」の選択>から再び引用する。

  袋からレコードを取り出し、おもむろにゴミを拭いてから静かに針を下ろすと、さあ、これから演
  奏が始まるゾ、というパチパチ音がたまらない。などとは一言もいっていない。
  土台、”パチパチ音”などなんとか出さないように心血を注いで来たのではなかったか?!
  はっきりいおう。レコードは、ジャケットがいいのと、音がいいのと、長持ちすること以外は全部
  CDにしてやられたのだ。

そう、普通の人は、レコードを聴く人が、いかにパチパチ音がでないようにするかに苦心しているのか、を知らない。
優しい演奏が録音されたレコードから優しい音が聴こえたならそれは正しい。
過激な演奏が録音されたレコードから優しい音が聴こえたなら、そのオーディオは正しく調整されていないことを疑ったほうがよい。
「優しい音がする」ことがレコードの良さでは必ずしもないのだ。
レコードで音楽を楽しむという行為は、CDやPCオーディオ同様、現在進行形で続いているのだ。

写真は先日、探し物で訪れた東急ハンズで偶然みつけたブラシだ。
「エレスター・M」という「静電気とホコリを同時にカット!」することができるのが売りのブラシだ。
「導電性繊維サンダーロンを使用してーー」とパッケージに小さく書かれていた。
「サンダーロン」
この言葉に私はビビっときた。
それは以前オーディオ誌でみかけたレコードアクセサリーの宣伝文句にあった単語である。
レコードやCDに発生する静電気を除去するための商品にサンダーロン・シートが使用されているとのことだった。
これにより静電気を取り去ることができ劇的に音質が改善されるらしい。
つまり、レコードの”パチパチ音”とさよならできるはずなのだ。
しかし、オーディオ関連の商品は高価なものが多く、気にはなってもなかなか購入には至らない。
幸いこのブラシは普通の家庭用品なので普通のお掃除ブラシ価格。
試してみる価値有りとみた。

ということで買ってきてレコードやCDをさらさらっと撫でてみた。
静電気が無くなってゆく。
ホコリも取れていくようだ。
これはいいぞ。
で、音は??

明らかに楽器の透明感が増し、ヴォーカルの延びもはっきりと違う・・・

ような気がする(笑)
騙された、でも良いではないか。
この「気がする」というところが大事なのだ。
それで十分ではないか(笑)





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Comment








非双子さん、どうも。

アナログはこう、デジタルはどうとか大人が言ってる間に子供たちはどんどん慣れ親しんでいくのですね。
ふさわしい場面でのふさわしい使い方も模索され定着してゆくことでしょう。

しかし10円レンタルって凄い思い切りっすね。
やはり駄目でしたか…。
posted by mono-mono | 2010/11/25 10:12 PM |
子供はデスクトップPCの前に陣取ってItuneで音楽ききながら、ネットのコミック読みながら宿題してます。(昔、深夜放送聞きながら勉強してたみたいに)
小六の次男と大学受験予備校の長男と3人でPCの場所取り合戦してます。

紙媒体もコミック本は300冊以上、小説も数えきれず、、、
週末は子供と古本屋めぐりしてます。

PS 長男はCDコレクターになってしまいました、レンタル(一枚10円!結局店は潰れた)で100枚近くコピーし、中古で300枚は購入したかも・・・・
posted by 非双子 | 2010/11/24 10:47 PM |
albappaさん、どうも。

私たちが人間である以上、アナログをデジタルに置き換えてそれをアナログに再変換せざるをえないという(笑)
非常に手の込んだ堂々巡りをしている訳で、イラストレーターの友人が感じたであろう「何やってんだか」感がどこかでつきまといます。
デジタルメディアでのアナログ感の追求って、wiiとかのゲームでもそうですが、いよいよ末期的というか。
みな「何やってんだか」って思いはじめてるような気がするのですけど…違いますかね?(笑)
posted by mono-mono | 2010/11/23 11:34 PM |
非双子さん、どうも。

非双子さんに中三の娘さんがいらっしゃるところにまず感心し、「電子書籍vs紙書籍」というディベートにまた感心しました。
そして娘さん紙派だって言うじゃないすか!
これまで圧倒的に紙媒体に馴染んでますから使いやすいですよね。

結論としての電子書籍の優位性は「ごもっとも」といったカンジです。
電子書籍も慣れかな、とも思います。
最終的には、どとらも適材適所におさまってゆくのでしょう。
そして、個人の選択の問題だと思うのです。
私は今までのところまったく電子書籍に触れたことありませんが。

気になるのは、デジタルの前提であるエネルギーが今と変わらずいつまで利用出来るか、という点くらいですかね(笑)
posted by mono-mono | 2010/11/23 11:32 PM |
こんばんは。

デジタルは(肉体的鍛練を要さずに)アナログを目指す
そんな気がしています。誰でも同じ太さでまっすぐな線が引けたりとか(笑

我らが愛しの音楽メディアなら。
パチパチ音を減らすための様々な作法を要せずとも、
ある程度快適に聴くことができるCD。デジタルの恩恵ですよね。

でも、そのうちデータのみでホコリも払えなくなる日が ?!
これぞ真のデジタルと言えるのかもしれません。

ボクは、レコードでアナログの(肉体的)醍醐味を楽しみたいので、
ご紹介のブラシ試そうと思ってます(笑
posted by albappa | 2010/11/23 9:55 PM |
先日、中三の娘が授業でディベート(討論)を行った。
「電子書籍vs紙書籍」で娘は紙派、前夜私と紙媒体の長所を考え作戦会議。
いろいろ議論は出たけど電子派の勝ちだったらしい。
「電子書籍は読み上げが出来る!」目の不自由な人には最大の長所というか紙では絶対に無理。

デジタル化によって画像(文字)は音を、音楽は映像を得ることができるんですよね。

活用次第ではデジタルもいいものですが、人の感性にはまだまだ違和感があり、特に趣味の世界は手順も楽しみのひとつなんで当分はアナログの勝ちでしょう。
posted by 非双子 | 2010/11/23 9:20 PM |
bobさん、どうも!
お元気ですか?

パチパチ音ってときどき効果音としてCDに使われたりしてますが、あまり楽めないです。
トホホ。
ましてや針飛びっぽいイタズラしてるのを聴いたことがありあれはホントやめてほしいです(笑)

このブラシっていうか、静電気除去による音質改善は、レコードだけじゃなくCDやDVD、カートリッジなどさまざまなところで効果があるらしいので是非とも試してみてください。
ブログ再開の折にはレポートを読みたいっす。

いえいえ、静電気除去のレポートじゃなくいいので再開を楽しみにしています!
posted by mono-mono | 2010/11/23 7:54 PM |
こんにちは

「パチパチ音」に悩まされなく、かつ手軽なCDに惹かれ乗り替えたクチですが、
面白いことに今ではかえってこのレコードの弱点(と思っていました)が愛おしく思えてきたりします(笑)。

>いかにパチパチ音がでないようにするかに苦心しているのか〜

結構楽しんでやっていますよ。
このあたりはCDでは味わえませんね。愛着度が違うと言いましょうか。

写真のブラシ、パソコンのモニター掃除用に使っていました(懐かしい♪)。
当時はまだアナログに復帰していなかったから、もちろんレコードの音質向上効果は経験していません(笑)。
posted by bob | 2010/11/23 12:21 PM |
moondreamsさん、どうも!

CDの手軽さは画期的でしたし、今では音楽が純粋データとなりパッケージも無くなりました。
これをどう感じるかで音楽に何を求めているかが分かるのでしょう。

私は今のほうがずっとレコードを丁寧に扱うようになりました。
昔は随分ヒドい扱いをしたモノです(笑)
くわえ煙草でレコードを裏返すなんて普通にしてました…。
ポロッと灰が落ちたりして!

ラジオスターの悲劇の視聴できない悲劇をご報告ありがとうございます!
リンクを張り替えてみました。
ご覧頂けると良いのですが…。
posted by mono-mono | 2010/11/23 9:42 AM |
>そう、普通の人は、レコードを聴く人が、いかにパチパチ音がでないようにするかに苦心しているのか、を知らない。

昔はいろいろ試したよね。スプレーしたり、パックしたり、水洗い、掃除機で吸ったり・・・。針先もクリーニング液で汚れ・埃をとったり。でっ、大事(お気にリリ)なレコードほど丁寧に扱おうとして、手からすべりおとし、キズをつけたり・・・。これも一つの文化だよね。

『ラジオスターの悲劇』・・・視聴できない悲劇!!!(笑)
posted by moondreams | 2010/11/23 7:49 AM |
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