正しいモンブランなるものがあるとすれば、これほど正しいモンブランはないでしょう。
なぜなら、これが元祖モンブランだからです。
自由が丘駅前にある洋菓子店「モンブラン」の初代店主がフランスを旅した際に見たモンブラン山に魅せられ、それをケーキで表現したのだそう。
これは昭和初期のお話。
で、このモンブランのモンブランは、最近のポスト・モダン・ケーキ(?)の、ある意味対極にあると言うか由緒正しい洋菓子的というか、非常に明快なモンブランであります。
スポンジをベースに生クリームマロンクリームがたっぷりで、中心の栗一粒が嬉しい。
普通のモンブランは単に白い粉砂糖で雪を表現していますが、ここの雪は違います。
レモン風味の素敵なメレンゲがのっているんです。
モンブランではドカっと雪がつもってるぜ的リアリズムとでもいいましょうか。
モンブランはふんわり雪景色なんて甘いもんじゃないぜ、とばかりにハードボイルド(笑)
さすがはオリジネーター。
そして、このモンブランは見た目以上にボリュームもあるし1つ食べたらけっこうお腹いっぱいです。
自由が丘に行った際はお試しあれ。
大人気のモンサンクレールもいいけどモンブランもね!
そして、左の写真はケーキの箱を閉じているシール。
なんとも味のある手書き文字にぐっときました。
そういえばこういう雰囲気って最近見ないなァ。
きっちりデザインされた世界も悪くないけど、このくらい「いい加減」なモノにハっとさせられました。
「いい加減」は、「良い加減」でもありますからね(笑)
話は飛びますが、モンサンクレールの辻口さんが深夜のコンビニでミツヤサイダーとポテチ買ってるの見たことあります(笑)
いいエピソードでしょ。
けっこう庶民的だね(爆笑)
あと、自由が丘にほど近い同じ沿線の学芸大駅前には「マッターホーン」ていうこれも老舗の洋菓子店があるのですが、どっちかがどちらかにあやかったのかな?
のれん分けしたとか兄弟店だったりして。
なお、モンブランの元祖は、パリの老舗カフェ「アンジェリーナ」であるとする説もあるそうです。