リッキー・リー・ジョーンズの魅力は、まずもうその「声」です。
永遠のキュートヴォイスが素晴らしすぎます。
伸びやかで、どこか舌ったらずな少女のよう。
フォーク、ロック、ジャズ、ソウルをナチュラルに消化した彼女流のスタイル。
そして今でも、彼女のイメージは、ノーマン・シーフの撮った1stアルバムのカヴァーによるところが大きい。
夕日をバックに細巻きの葉巻を手にベレーをかぶった伏し目がちの少女。
しかし、10代の頃から放蕩生活を三昧の生活を送り、家出して全米各地を放浪していたなんてことは、彼女の音楽からはまったく想像できません。
かつてはトム・ウェイツとも浮き名を流したといわれる彼女はいったい今いくつなんでしょうか?
そんな不良中年少女(なんだそれ)の3年ぶりとなるニューアルバム「Sermon On Exposition Boulevard」はいままでにないロックなアルバムです。
プレイボタンを押すと左チャンネルから乾いたけだるいギターが流れ出す。
語りかけるような唄うようなリッキー・リーのヴォイス。
モノクロの世界に光が差し込むよう。
カラフルな世界が広がる。
リッキー・リーといえばLAですが、このCDにはニューヨーク的な雰囲気満載。
曲によっては、ルー・リード、そしてヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ソニック・ユースっぽかったりする。
ウ〜ン、このざらついたギターの手触りは心地いい。
ポップミュージシャンとして常に音楽シーンにコミットし続ける姿勢が凛と美しい。
これはおまけDVD付きの初回限定盤。
限定盤といっても35000枚って多くないか?
CD/SACDのハイブリッド盤になっていて、5.1チャンネルのハイレゾステレオってことなんですがそんな装置ないって(笑)
まあ、国内盤と同じくらいの値段なのでいいのですが。
MP3用のデータも入ってるらしいがこれも別にいらないな(笑)
考えてみれば彼女の動いている姿を見たことなかったなァ。
おまけのDVDで初めて見たけど、さすがにいい歳だし、相当な人生歩んでいる姐御なんで…けっこうスゴいね(笑)