MONOmonologueモノ(物→コレクション)とMONO(モノラルサウンド→レコード)をこよなく愛するオヤジの徒然日記。

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MONO商店入口

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行きつけの店 14:49

行きつけの中古レコード屋がレコード袋を変えた。
これまではたんなる無地の袋だったが、店名がプリントされ、イラストも入った。
嬉しくなる。
いつからこのレコード袋に変わったのだろう?
この前この店でレコードを買ったのは1カ月前か? あるいはもっと前か?

この店には、10年くらい通っている。
行きつけ、といいつつ店主と言葉を交わしたことはほとんどない。
さっと行って、さっと見て、欲しいモノがあれば買うし、無ければ手ぶらで帰る。
買うレコードといえば、安いモノばかりである。
私は決して上客では無いが、この店で買ったレコードジャケットが何枚も思い浮かぶ。

品揃えは、雑多、オールジャンルである。
専門店化をあえて拒んでいるのだろう。
「町のレコード屋」という気軽な雰囲気を保っている。
ロック、ジャズ、ブラック、レゲエ、ダンス系12インチ、歌謡曲、クラシックとなんでもありだ。
もちろん、CDもDVDもある。
店の外には、LPやシングル盤の100円均一箱が積まれている。
まるで古本屋みたいじゃないか。

ご主人は40歳前後くらいだろうか。
音楽の好みはどのへんなのか、気になり続けている。
見た目はいたって普通の青年である。
髪が長くもなければヒゲも無し、神経質そうでも豪快なかんじでもない。
ときどき常連さんと言葉を交わしていることがある。
気にしていない風をよそおいつつ聞き耳を立ててしまう。
それでも今のこところ、ご主人の音楽の好みや人柄はなかなか伺いしれない。
そうとうな曲者であることは間違いない。
もちろん良い意味で。
この時代に、ウェブサイトも作らずに「町の中古レコード屋」を続けているのだ。
音楽業界全体に景気の良い話がきかれない昨今、中古レコード屋を続けていくのは本当に大変なことだと思う。
そう、レコード袋のリニューアルだった。
今どき嬉しい話題ではないか。

こんな店がずっとあるということは、この店を支えている客がこの町には住んでいるということだ。
遠方からこの店だけをめざして来るような客は少ないと思う。
日常の買い物のついでにふらっと立ち寄り、CDなりレコードなりを買う人たちが、この町にはまだいるということではないか。
その意味で、この町にこの店あり、ということなのかもしれない。
この日も、熱心にクラシックのレコードをチェックしていたおじいさんが「これとっといてくれよ」と声をかけた。
「一銭も持たずに家でちゃってさ、すぐ持ってくるから」と。
構いませんよ、と気安い笑みを浮かべて店主は応えるのだった。

こういう店の存在は本当に貴重だ。
勇気がわくといったら言いすぎか。
町の中古レコード屋は、「文化」を発信しているんだから。
そうそう、この中古レコード屋は、学芸大学にある。
サテライトという。
この町には、他にも素敵な古本屋やオーディオショップがある。
びっくりするほどおいしいたいやき屋もある。



この日は「STUFF」のファーストを買った。
先日、ピーター・バラカンさんのラジオを聴いていたら、「名盤片面」というコーナーでこのアルバムを取り上げていた。
今でも頻繁に聴く1枚であると熱心に褒めていた。
私はフュージョンというジャンルに苦手感があるのだが、これはぜひ聴いてみようと思った。

このレコードは、持ったときから手応えが違っていた。
70年代中頃のアメリカ盤といえば、ジャケットもレコード盤もペラッペラなものが多い。
エネルギー危機、いわゆるオイルショックの影響だろう。
省エネという概念が生まれた時代である。
このレコードには重量感があった。
ジャケットの紙質も良いし、何よりレコード盤がずっしりとしている。
レコード盤の内溝には両面に「STERLING」の刻印が入っている。
ジャケット裏のクレジットはこうだ。
「Mastered at Sterling Sound by George Marino」
なかなかぶっとい音がする。
嬉しい。


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アウト・オブ・ジ・アフタヌーン 09:46

ロイ・ヘインズの「アウト・オブ・ジ・アフタヌーン」である。
私にとって、不思議と見かけないレコードだった。
縁がないというのか、どうしてかまったく出会わなかった。
20年である。
『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 ぼくとジムランの酒とバラの日々』で存在を知って、CDで聴いて、レコードを探し出した。
しかしほとんど見かけなかった。
その20年間で5回くらいしか見ていないと思う。
国内盤とかシングルジャケットの再発盤とか、買う気がおきないものだった。
あるいは完全オリジナルで予算オーバーとか(笑)。

まぼろしの名盤とか、超人気盤ならまあ仕方が無いとも思える。
普通のレコードのはずなのに、と首をひねる。
まさか『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択』を読んだ人が皆必死に探しているなんてことないよな、なんて。
もっとも、レコードを探している人なら1枚や2枚はこんな風に「縁のないレコード」に心当たりがあるだろう。
そのうちきっとあるさ、と思い続けて20年がたっていた。
見つけたことはもちろん嬉しいが、20年以上もレコード屋へ通い続けている自分にも驚くばかりだ。
何やってんだか、とよぎらないでも無いが、眉間にしわ寄せて執念で探し続けてたのでもない。

レコード・コレクター2011年11月号のインパルスレーベル特集はちょっとしたショックだった。
「アウト・オブ・ジ・アフタヌーン」がこんな風に紹介されていたからだ。
「内容的には若干印象が薄い。全体を通して演奏がややおとなしいのがその一番の理由だろう。中古盤市場でもあまり人気がないのか廉価でころがっているのをよく目にする」と。
これじゃ聴く価値無いレコードみたいに読めるではないか!
中古盤市場にころがってるっていうのは本当なのだろうか??
私はぜんぜん見かけないのだが。
このレビューを描いた、今本渉とは一体どんな人なのだろう。

入手したのは2ndレーベルのステレオ盤。
オリジナルレーベルは「オレンジ」と言われるもの。
モノラル盤も気にならないではない(笑)。
ジャケット見開き部分を見て、持ってた紙ジャケCDの見開き部分が別デザインだったことが分かった。
LPジャケットをそのままCDサイズに縮小しても小さて見えなくなってしまうから仕方ないか。
とはいえ、森のなかで楽器を持って並んでいる奇妙なジャケットは緑がとても美しい。
LPサイズの喜びである。

このレコード、なにより音が素晴らしかった。
『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 ぼくとジムランの酒とバラの日々』で菅原正二さんはこう書く。

ロイ・ヘインズのひっ叩くラディック・ドラムの乾いた音がいきなり「パカーン!!」と小気味よく鳴り響いた!!


B面あたまを聴けばこの言葉の意味がよく分かる。
前衛とスウィートなバラードが混在する、実にインパルスらしい企画と言えるのではないか。
ついついボリュームを上げたくなってしまう、そういうレコードである。






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レジ袋の中身 12:13

私が持って帰ったレジ袋を、娘がのぞきこんでいる。
何かかいいものが入ってないかと期待しているのだ。
例えば、お菓子とか。

「残念でした、何も無いよ」

中に入っているのはコーヒードリップ用のペーパーフィルターとフェイスタオルだ。
どちらも100円ショップで買ってきたもの。
娘はフェイスタオルを手に取って言った。

「なんだ、レコード拭く用か…」

そうなのである。
私は100円ショップでマイクロファイバータオルを見つけ、レコード拭きに試す価値がある、と買った。
決していつも使っているという訳ではない。
娘は、レジ袋に入っていたタオルを見た瞬間、察知したのだ。
やるなあ。

写真は真っ先に磨いたレコード。

Herbie Hancock/ Inventions and Dimensions (Blue Note 4147)

ブルーノートのレコードを買ったのは久しぶりである。
NYラベルのモノラル盤が国内盤のような値段だったのは何かの間違いかもしれない。
あるいは、ジャズという音楽フォーマットからはみ出したこのレコードの内容によるのだろうか。
私はとてもラッキーだった。
このタイミングでこのレコードに出会わなければ「ジャズっぽくない」と聞く耳を持てなかったかもしれない。
現代音楽、ミニマル・ミュージックからの流れを感じる、実に60年代のニューヨーク的なレコードだ。
無機質でありながら、とてつもないグルーヴを秘めている。

マイクロファイバータオルを使った感想は、実に磨きやすいのだが、音質改善に関しては、フツー(笑)。
しばらく継続的に少し試してみようと思う。







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三枚目 10:35

中古レコード屋でのこと。
2枚のレコードを持ってレジへ行き、検盤をお願いした。
盤面とジャケットをざっとチェックし、2枚とも購入することを店員に伝えた。
すると彼は「3枚なら割引になりますが、どうします?」と聞いてきた。
もう1枚買ってはどうか、というのである。
その手に乗ってたまるか、と思うことも多いのだが、この日はなぜか、3枚目を探さない手はない、と思ってしまった。

3枚目の候補があったのではない。

あらかたの棚はチェックしてしまっていたが、店内をもう1周したのである。
見たつもりでも他のレコードに気をとられたのかぼんやりスルーしているレコードがあったり、ほとんどチェックしてない棚があることに気付いたりという発見があった。
店内をちゃんと見たつもりでも案外そうでもなかったのである。
そんなチェック2周目に見つけたのが今回紹介するインパルス盤であった。

  GEORGE WEIN & THE NEWPORT ALL-STARS (IMPULSE AS-31)

このジャケットがなんとも素敵に見えるのは私だけだろうか?
おそらく10人中9人は「え、どこが? マジで??」という反応であろう。
地味だがひとくせありそうなおじさんたちが並んだ記念写真である。
みなニコニコ嬉しそうなのが妙にあやしい。
もちろん私は、写っているのが凄腕ベテランミュージシャンであることを知っている。
だから素敵な「記念写真」に見えるのだろう。

しかしこれが実に素敵なレコードなのである。

スウィング、ビバップという時代に自らのスタイルを確立したベテラン達がハードバップ〜フリーの時代にこんな素敵なレコードを作っている。
「中間派」と呼ばれ、ジャズ史において中途半端な扱いである。
このレコードがリリースされた60年代には「ジャズの進化に取り残されている」と感じた人は多いだろう。
今のジャズファンも、古くさい音楽でしょ、と敬遠してしまうかもしれない。
もったいない。

  GEORGE THEODORE WEIN (piano, celeste)
  REUBEN (Ruby) BRAFF (cornet)
  MARSHALL RICHARD BROWN (vulve trombone, bass trumpet)
  CHARLES ELLSWORTH (Pee Wee) RUSSEL (clarinet)
  LAWRENCE (Bud) FREEMAN (tenor saxophone)
  WILLIAM J. (Bill) TAKAS (string bass)
  MARQUIS FOSTER (drum)

私は「気持良いなあ」とこのレコードを聴いて心から思う。
音楽のスタイルをとりあげて、新しいとか古いとかそんなことになんの意味があるのだろう、と思う。
軽快なリズムに素敵なメロディ、そして演奏者の個性がブレンドされたこのレコードがある。
そのレコードを聴く「私」がいる。
これこそが音楽の楽しみである。



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夏に備える 21:47

6月である。
梅雨である。
「しとしとじめじめの季節」
そういってしまえば印象はたしかに悪い。
しかし、窓越しに雨を感じながらコーヒー片手にソファでのんびり読書。
そんな休日も悪くないではないか。

「冬きたりなば、春とおからじ」ということわざになぞえてみよう。
「梅雨きたりなば、夏とおからじ」である。
つまり、夏はそこまで近づいている、ということ。

今年の夏はどんな夏になるだろう?

そんな期待に胸を膨らます。
人生のそんな時期を人は「青春」と呼ぶのかもしれない。
梅雨の合間の晴れた日、日差しはいよいよ強い。
うっかりサングラス無しで外出すれば、こめかみがずきずき痛くなるほどである。

夏になると聴きたくなる音楽がある。
爽やかなビートに清涼感あふれるメロディ。
エレクトリックではなく、アクースティックな響きが好ましい。
表立ったエネルギッシュさではなく、一見クールな中にときおり情熱がのぞくくらいがちょうど良い。
そんな心地よさを求めてレコード店を訪れた。

  MILT JACKSON / JAZZ 'N' SAMBA (IMPULSE AS-70)

「JAZZ 'N' SAMBA」というタイトルにひきつけられた。
ブラジル風味のジャズ。
ヴァイブラフォン、ガットギター、ソフトなテナーサックス。
この夏の1枚はこれで行こう。

さて、今年の夏はどんな夏になるのだろう?






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