
長女が生まれた時、お祝いに童謡集のCDを頂いた。
二枚組の童謡集だった。
ジャケットに、柔らかなタッチでお母さんと赤ちゃんのイラストが描かれているような、実に童謡集らしいパッケージのCDだった。
母と子のための、みたいな。
きっと歌のお兄さんお姉さんが流麗なストリングスアレンジとともに歌う正しい童謡集だったのだろう。
内容は正確には分からない。
多分そんな絵に描いたようなCDだったことだろう。
なぜなら私は一度も聴かなかったし子供に聴かそうとはまったく思わなかった。
プレゼントしてくれた方には申し訳ないと少しは思ったけれど。
子供向けといって企画された童謡集がとてもわざとらしく不自然に感じられた。
例えば、テレビがつけっぱなしでさまざまに刺激的な騒音は気にしないのに、思い出したときだけ胎教と称してクラシックなどを流す人々ならこんな童謡集も良いのではないか、くらいに私はひねくれていた。
ロックでもジャズでも子供に聴かせるべき音楽は私が知っている、そんな自負もあった。
写真は、私のお気に入りの童謡集である。
こういう音楽が普通に家で流れているんだからやはりあのCDは不要だったのだろうと思う。
左は、最高にジャケットがもう素敵なレコードである。
タイトルだって最高に可愛らしい。
Folk songs for LITTLE SAILORS
(RIVERSIDE WONDERLAND SERIES RLP1424)
オスカー・ブランド、ペギー・シーガー、ボブ・ギブソンといったフォークシンガーが参加した海にまつわるフォークソング集。
60年代にリリースされたレコードだ。
シンプルで、アコースティックギターやバンジョーの響きが素敵なレコードといって雰囲気が伝わるだろうか。
そしてCDは、アメリカのオルタナティヴバンド「IDA」のヴォーカリスト、エリザベス・ミッチェルのソロアルバム。
You are my flower / ELIZABETH MITCHELL
(Last Affair Records CT-0002)
クールで愛らしい彼女の声はスタンダードなフォークソングとの相性もばつぐんに良い。
保育園での仕事を辞める際に録音し配ったという逸話は出来すぎにきこえるが本当なのだろうか。
子供たちとこんなに楽しい日々がやってくるなんて想像もできなかった。
そして一人暮らしのあの頃には、童謡集を楽しく聴くなんてことも実は思ってもみなかった。